ジュエルクリニック恵比寿

永久脱毛は本当に永久的?ツルスベ最短ルートの考察!

医師監修について:当院ウェブサイト(ホームページ)コンテンツは当院の美容皮膚科医、日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、アラガン・ジャパン社ボトックス注入指導医など様々な分野の専門医師による監修のもと運営しております。

日本語で表現される「永久脱毛」の定義は非常に曖昧です。「絶縁針脱毛(ニードル脱毛)」に設定されている永久脱毛の定義と、「レーザー脱毛」に与えられた永久脱毛の定義を整理し、現実的な運用手段としてのツルスベ最短ルートについて考えます。医療脱毛で度々案内される「永久脱毛」についてこれまで疑問を持っておられた方、あるいは「絶縁針脱毛ってどうなの?」と興味を持っておられた方、ぜひこちらのコラムでご確認ください。

永久脱毛の定義は2つあった!?

永久脱毛」という言葉の正しい理解 の中でもご紹介したように、日本語の「永久脱毛」という言葉は本場アメリカの英語に由来しています。簡単にまとめると、次の2つの英語表現が日本語では「永久脱毛」と翻訳され、それがそのまま普及して今日に至っているということになります。

日本語の「永久脱毛」の元になった英語表現2つ

  • Permanent hair removal (永久的な毛の除去)
  • Permanent hair reduction (永久的な毛の減少)

米国電気脱毛協会(AEA)の設定

日本で言うところの針脱毛(ニードル脱毛)を推進している組織です。米国では日本ほどレーザー脱毛施術が普及しておらず、肌質とレーザーとの関係性などもあり、お手入れ不要の状態を目指すのであれば電気脱毛(ニードル脱毛)を選択するというのが市民レベルでの一般的な判断です。

米国電気脱毛協会(AEA)自身も「電気脱毛こそが唯一永久脱毛を提供できる脱毛施術である」と考え、100年以上に及ぶ歴史と共にその脱毛効果を強調しています。当協会が設定している脱毛効果の「永久性」については以下のように定義付けられているため、日本国内で実施される「絶縁針脱毛(ニードル脱毛)」については、こちらの定義を当てはめて考えると良いでしょう。

米国電気脱毛協会(AEA)が考える「電気脱毛施術」の永久性の定義

脱毛施術を完了させた後、1ヶ月経過したときのムダ毛の再生率が20%以下のもの

この定義に沿うと、ニードル脱毛であれば脱毛施術の処置後1ヶ月の段階でのムダ毛の再生率は2割に満たないということになります(1ヶ月経過後の段階では8割程度は脱毛効果が持続しているはずだと定義付けています)。また、このレベルに達するものを「Permanent hair removal (永久的な毛の除去≒永久脱毛)」と表現しているということになります。

米国食品医薬品局(FDA)の設定

米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)は、日本の厚生労働省に該当する国家機関です。食品の安全基準管理はもちろんのこと、下位組織の「医療機器・放射線保健センター (Center for Devices and Radiological Health)」においては、「レーザー脱毛器」などの医療機器の効果測定や安全性の検証なども担っています。

当国家機関が設定している「永久性を謳うことができるレーザー脱毛器」の要件は以下のようになっていますので、一般的に日本のクリニックで提供される医療脱毛の「永久性」については、こちらを当てはめて考えるのが妥当です

米国食品医薬品局(FDA)が考える「レーザー脱毛器」の永久性の定義

レーザー光を3度以上照射し、6ヶ月以上経過したときの毛量が元の状態と比較して 67%以上減っているもの

言い換えると、3度の同部位施術を実施して半年後に32%ムダ毛量が復元されていても、そのレーザー脱毛器には永久的な脱毛効果があると表現しても良いということになります。実際に日本で使用されている多くの医療用レーザー脱毛器は、本場米国の製品であることが多く、当院が導入しているシネロンキャンデラ社製の「ジェントルレーズプロ」や「YAGレーザー」もFDAの承認を得たモデルになります。

このため、日本のクリニックで実施されている「医療レーザー脱毛施術」であれば、3度の同部位施術を経ている限り、半年経過後に33%以上ムダ毛が復元されてしまうことは考えにくいということになります。ニードル脱毛の永久性(20%以上復元されることはないだろうという基準)と比べると幾分脱毛効果は低く設定されていますが、如何せん「レーザー脱毛器」は本格的に使用されるようになってまだ20年余りに満たないという事情もあるため、このあたりの定義については致し方ない面があると言えるでしょう。

100%には届かない永久性の中でツルスベを得る方法は?

永久性が100%でないのであれば、少しでも脱毛効果の強さにこだわって「絶縁針脱毛(ニードル脱毛)」を選択した方が良いのでは?という考え方も成り立ちます。

しかしながら、絶縁針脱毛(ニードル脱毛)は、どちらかと言うと、レーザーで対応できない「白髪」や「ホクロ内部の毛」、あるいは「細かな眉」などで限定的に使うことに向いたものとなっており、実際に施術を受けられる医療機関(クリニック)の数もかなり限られています。

絶縁針脱毛(ニードル脱毛)をあまりオススメできない理由

絶縁針脱毛(ニードル脱毛)は現在「旧式の医療脱毛」といった認識が一般的で、かつては一部芸能人などに利用されてはいたものの、今日のレーザー脱毛のような爆発的な普及には至りませんでした。その理由としては、以下のような3つの弱点が考えられます。

絶縁針脱毛(ニードル脱毛)の3つの課題

  • 痛みが強烈…針を毛穴に差し込んで高周波電流を流す際に強い痛みが生じる
  • 施術時間が長い…一つひとつの毛穴に処置するためどうしても施術時間が長くなる
  • 費用負担が大きい…ムダ毛1本1本、もしくは施術時間に対する料金設定となるため高額になる

実際に「痛み」と「時間」と「費用」の面で現実的ではないため、やはり「レーザー脱毛施術の部分的な補完」に留めておいた方が賢明です。たとえ痛みに耐えることができても費用面で負担が大きくなってしまいますので、その費用を払うのであれば複数回セットになっている「全身脱毛」をレーザー脱毛でお受けいただき、仮に不満が残った場合に後から数回施術を追加する方が安くつくはずです。

永久脱毛に必要な施術回数は?

前述のように、レーザー脱毛が提供している「永久脱毛」の言葉の定義の中には「3度以上の同部位施術で…」という前提条件が案内されています。これは、レーザー脱毛施術が3度で完結するということではなく、どちらかと言うと「最低でも3度くらい同部位施術を受けていただかないと明確な脱毛効果は狙いにくい」と解釈していただきたいものになります。

個人差や部位によっても必要な施術回数は異なる

2~3ヶ月の施術間隔で3度同部位施術をお受けいただければ、ある程度目に見える変化はお感じいただけます。ただし、患者さまによって元々の毛深さや毛質の違いもございますし、部位によっても毛の太さや傾向などがございます。

このため当院ではざっくりと以下のようにご案内し、こちらの目安を基準に施術計画をお立ていただきたいとご説明しています。

レーザー脱毛施術の必要回数とトータル期間の目安

施術回数の目安トータル期間
2割~5割程度の脱毛効果1回~3回半年程度
5割~7割程度の脱毛効果3回~5回1年程度
ツルツルを目指す場合5回~8回1年半程度

施術回数を明確にご案内できない理由

私たちの体毛は、全ての毛が同じリズムで生え変わっているわけではありません。ムダ毛1本1本には「成長期→退行期→休止期…」といった独自のヘアサイクルがあり、「生えては抜けて…」を繰り返しながら全体量が維持されています。

部位によって毛の太さが異なっていたり、人によって元々生えているムダ毛の量も異なります。 このため、同じ出力で同じ回数レーザー脱毛施術を実施した場合でも、必ずしも同じタイミングで全員が同じレベルの脱毛効果に到達するわけではないのです。

これはツルツルを目指す場合もVIO脱毛でご依頼いただくことの多い「ある程度の清潔感」を目指す場合も同じです。このため、あくまでも上述のような目安をもとに施術計画を立てていくものだとご理解ください。 この点を加味しますと、施術回数に余裕のあるプランの方がご安心いただけます。

レーザー脱毛の施術制限(受けられない人もいます)

レーザー脱毛施術は「医療行為」であるため誰でも必ず受けられるというものではありません。施術には一定のリスクもございますので、初めから高いリスクや他の患者さまへの影響が懸念される持病などについては、お断りしております。

レーザー脱毛の実施に影響が出る症状やタイミング 

  • アトピー性皮膚炎などの強い皮膚疾患をお持ちの患者さま
  • 妊娠していることが判明している患者さま
  • VIO脱毛を希望している患者さま

妊娠については、レーザー光が胎児の成長に直接的な悪影響をもたらすというものではございません。ホルモンバランスの変化によって肌トラブルが出やすくなったり、施術に伴う痛みストレスが妊娠中にはあまり好ましくないといった判断が成り立つためです。施術期間中やご契約後に妊娠が発覚したという場合であっても「休会制度」がご利用いただけますので、赤ちゃんのことを第一に考えていただき、すぐに脱毛施術の休止をご連絡ください。

参照) 【必見】妊活女子の医療脱毛

やっぱり「レーザー脱毛施術」がツルスベの最短ルート♪

当コラムでは、「永久脱毛」として案内されるレーザー脱毛施術の永久性について取り上げ、そのメカニズムや実際に必要な施術回数などについてご紹介しました。これに加え、持病などによって起こり得る施術制限についても簡単にまとめさせていただきました。レーザー脱毛施術は脱毛効果のランク付けとしては「絶縁針脱毛(ニードル脱毛)」の下位に位置しています。「歴史の浅さ」という点で永久性は紐づけようがないわけですが、100年以上の歴史のある電気脱毛に設定されている「80%の脱毛効果の持続性」と、まだ20余年に満たないレーザー脱毛施術の現時点での「67%の脱毛効果の持続性」を比較すると、「あまり大きな差にはならないのでは?」と考えることもそれほど無理なものではありません。

運用面で実際にツルスベ感をご実感いただくためには、「施術のスピード感」や「耐えられる痛み」、「負担できる料金設定」などが重要になってきますので、67%という数値には過度にこだわらず、それ以上の可能性も考えられるものという判断で「ツルスベお肌」を目指していただきたいと思います。

もしかしたら、数十年後の未来においては「レーザー脱毛こそ唯一の永久脱毛♪」といった具合に、脱毛効果のランク付けも変化していく可能性があります。日本人のムダ毛の色味にフィットしたレーザー脱毛施術の脱毛効果は、黒くて目立つムダ毛が生える私たちだからこそ立証していけるものになりますので、サポーターのような立場で前向きにご活用いただけますと幸いです。

随時「無料カウンセリング」を実施していますので、「レーザー脱毛施術」についてご興味をお持ちの患者さまはお気軽にご相談ください。