ジュエルクリニック恵比寿

医療脱毛はどこも同じ?施術の違いと設備の謎に迫る!

医師監修について:当院ウェブサイト(ホームページ)コンテンツは当院の美容皮膚科医、日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、アラガン・ジャパン社ボトックス注入指導医など様々な分野の専門医師による監修のもと運営しております。

「医療脱毛は脱毛効果が高い」と広く知られていますが、医療機関なら脱毛施術はどこも同じなのでしょうか?脱毛施術の違いと医療用レーザー脱毛器の違いについて解説いたします。

確かな脱毛効果を求めるのであれば、症状に合わせて柔軟に対応できるように複数機器を導入しているクリニックを選ぶことが大切です。脱毛施術をお決めになる際の参考にしてみてください。

2種類の医療脱毛施術

クリニックなどの医療機関で脱毛施術を受ける場合、国内では主に2種類の脱毛施術がございます。米国で実に100年以上の歴史のある絶縁針脱毛(ニードル脱毛)と、近年急速に普及の進んできたレーザー脱毛です。

2種類の医療脱毛施術

絶縁針脱毛(ニードル脱毛) 米国で100年以上の歴史がある脱毛施術

レーザー脱毛 日本で広く普及している最新式の脱毛施術

日本の厚生労働省に該当する米国国家機関であるFDA(アメリカ食品医薬品局)では、絶縁針脱毛(ニードル脱毛)を、Permanent hair removal (永久的な毛の除去)と認定し、レーザー脱毛については、Permanent hair reduction (永久的な毛の減少)という捉え方をしています。

参照)「永久脱毛」という言葉の正しい理解

レーザー脱毛の脱毛効果が、絶縁針脱毛(ニードル脱毛)と比べて劣っていると評価されているわけではありませんが、登場してから20年ばかりと歴史の浅いレーザー脱毛器については、まだ厳密に永久を定義できないという事情があるようです。 それでは簡単に両者の特徴を見てみましょう。

絶縁針脱毛(ニードル脱毛)

「絶縁針脱毛」の特徴をレーザー脱毛との比較の観点でまとめると次のようになります。脱毛効果を追求する場合は一つの選択肢になり得ますが、痛みと施術時間、また高額費用などのバランスからあまり現実的ではありません。このため、日本国内の医療機関でも施術できる施設が限られているのが実情です。

絶縁針脱毛(ニードル脱毛)の施術プロセス

一本一本のムダ毛の毛根に対して特殊な細い針を刺し込む

針を差し込んだ毛根内に電気を通す

毛根内の毛の生成組織毛母細胞や毛乳頭を電気的に破壊する


プラスの特徴

アメリカ国家機関(FDA)お墨付きの脱毛効果

白髪に対しても脱毛施術が可能

マイナスの特徴

一本一本処理するため、施術に時間がかかる

施術時間に対して料金が設定され高額な負担となる

施術において非常に強い痛みが生じる

レーザー脱毛

「レーザー脱毛」の特徴を絶縁針脱毛との比較の観点でまとめると次のようになります。

レーザー脱毛の施術プロセス

皮膚の広範囲(直径20mm程度)にレーザー光を照射する

照射範囲のムダ毛の「メラニン色素」にレーザー光が吸収される

メラニン色素に吸収されたレーザー光が熱エネルギーとなって毛根内に浸透する

毛根内に浸透した熱エネルギーがムダ毛の生成組織を機能停止に導く

プラスの特徴

強い脱毛効果を広範囲に短時間で届けることができる

絶縁針脱毛と比べて、施術費用が圧倒的に割安

絶縁針脱毛と比べて、施術の痛みが少ない

マイナスの特徴

メラニン色素の含まれない白髪に対しては脱毛効果を届けられない

皮膚自体が黒い場合、脱毛施術を実施できないケースもある

※レーザー脱毛器を取り換えて対応できるケースもあります

日本でレーザー脱毛器が圧倒的に普及している理由は、「冷却ガス噴射機能」という痛みを緩和させる機能が備わっていること、効果の高い脱毛施術がスピーディーに可能になったこと、そして従来の「絶縁針脱毛(ニードル脱毛)」と比較して圧倒的に費用面で安価な施術が可能になったことが挙げられます。

3種類のレーザー脱毛器の概要

日本で導入されている医療用レーザー脱毛器は、大きく分けて以下の3種類の機種がございます。当院はこのうち、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーを導入して、幅広く患者さまの毛質や毛量、お肌の条件にも対応できるようにさせていただいております。

医療用レーザー脱毛器で使用される3種類のレーザー

アレキサンドライトレーザー信頼性の高いレーザー脱毛器
ダイオードレーザーアレキに次いで人気
YAGレーザー黒いお肌にも対応可能

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーを使用したレーザー脱毛機器にはいくつかの種類があり、「ライトシェア・デュエット」や「メディオスターNext Pro」などの製品が有名なものとなっています。アレキサンドライトレーザーに次いで多くの医療機関で採用されています。

ライトシェア・デュエット

「ライトシェア・デュエット」には、レーザーを照射するハンドピースが皮膚を吸引するという特徴があり、ムダ毛以外の皮膚組織に含まれるメラニン色素にレーザー光が吸収されにくくなっています。このため、レーザー照射時のチクッとする痛みが緩和されていると言われています。 また、レーザー照射範囲が広範囲であるという特徴(22mm×35mm)もあり、よりスピーディーな施術を可能にしています。

メディオスターNext Pro

「メディオスターNext Pro」の特徴は、毛根内の「バルジ領域」という毛の成長を司る組織を破壊のターゲットとしているところです。これまで、毛の生成指令は毛根奥の「毛乳頭」を取り巻く「毛母細胞」でのみ行なわれているといった判断が主力であったため、毛根奥にまで熱エネルギーを届けるという脱毛施術が一般的でした。

これに対して、「メディオスターNext Pro」は毛根内の中ほどに位置する「バルジ領域」に狙いを定め、10ジュール程度の低出力でこの組織を変性させて脱毛しようというものになっています。現段階でこの脱毛効果の精度を推し量るのはまだ不十分な状況ですが、比較的「低出力」で照射するという特徴があるため、脱毛の際の「高熱の伝達による痛み」が発生しにくく、ある程度の褐色肌でも脱毛が可能だという特徴もあります。

YAGレーザー

YAGレーザーの特徴は、毛根に対してレーザーの照射範囲が深い位置にまで届くという点が挙げられます。また、メラニン色素への吸収性は、アレキサンドライトレーザーなどと比較すると相対的に低いという特徴もありますので、お肌が元々黒い傾向にある患者さまでも施術が実施しやすくなっています。

このように、各レーザーには皮膚の奥に到達する「深達度」と、「メラニン色素への吸収性」という点でそれぞれの特徴がございます。以前、以下のコラムでも詳しくご紹介しましたが、ここでもう一度簡単にこの点について言及させていただきます。

参照)「効果的なレーザー脱毛器」の見極めポイント

各レーザーが持つ波長の特徴と皮膚深達度の関係

アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、YAGレーザーの各レーザーの特徴はレーザーの波長という点から捉えることができます。これによって「メラニン色素によく反応する・しない」といった特徴や、「毛根奥にまで届きやすい・届きにくい」といった傾向が出てきます。

レーザー脱毛器波長メラニン色素への反応皮膚組織への深達度
アレキサンドライトレーザー755nm☆☆☆☆☆☆☆☆
ダイオードレーザー800nm / 810nm☆☆☆☆☆☆☆☆
YAGレーザー1,064nm☆☆☆☆☆☆☆☆

皮膚組織への深達度が強い機種は、ワキやVIO、男性のヒゲなど、毛根が深い位置にあるムダ毛に適性を示しやすい一方、メラニン色素への吸収性が相対的に低いという特徴もあります。

このため、一概にこの機種が全てにおいてベストだと言えるケースは少なく、患者さまの肌質や毛質、施術希望部位に合わせた判断が必要になってきます。

複数のレーザー脱毛器を導入している医療機関をご選択ください

「医療脱毛はどこも同じ?」という当コラムのメインテーマについて直接言及しますと、施術をお考えになっておられる医療機関のレーザー脱毛器の種類や数によって、脱毛施術の対応力に差が出てくるということが言えます。

レーザー脱毛器が一つのみの医療機関は避けた方が無難

一つの医療用レーザー脱毛器のみを導入しているクリニックでは、やはり脱毛施術の対応力が弱いと言わざるを得ません。たとえば肌質が比較的黒い患者さまには対応できなかったり、毛根が深い位置の脱毛を効果的に実現できないようなケースが考えられます。 たとえ医療機関であっても自ら施術対応力の弱さに言及することは考えにくいですので、脱毛施術をお決めになる際は、横断的に複数のクリニックを比較し、レーザー脱毛器の数や種類などについてチェックしておくことが大切です。

「無料カウンセリング」を利用することも賢い判断♪

その医療機関が各患者さまの疑問や不安に親身に対応する姿勢を持っているかどうかは、「無料カウンセリング」の有無で確認することができます。医療機関側の都合の良い施術に付き合わされる必要はございませんので、適切な情報が提供されているかどうか、脱毛施術のリスク面も包み隠さず伝えているかどうかなどもご確認ください。 当院は全ての患者さまに対して、初回に無料カウンセリングを実施しております。

脱毛施術の未経験患者さまだけでなく、これまで施術をお受けになってこられた患者さまに対しても、ひと通り医療脱毛のメカニズムやリスク、施術料金などを丁寧にご案内し、公平な立場から脱毛施術に臨んでいただけるように努めております。 医療機関としてはごく当たり前のことではございますが、導入設備の弱さなどは、時に触れられずに話が進められるケースも考えられます。

ぜひ適切な情報をしっかりと集めていただき、納得のいく形で「美」を追求してみてください。ご疑問点はお気軽に当院までお寄せいただければと思います。