医師監修について:当院ウェブサイト(ホームページ)コンテンツは当院の美容皮膚科医、日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、アラガン・ジャパン社ボトックス注入指導医など様々な分野の専門医師による監修のもと運営しております。
男性の場合、脱毛施術を受けるときの最初の分かれ道が「クリニックか?メンズエステか?」だと思います。男性の脱毛施術は近年急速に広がってきたため、各脱毛施術の違いは男性陣の中にあまり浸透していません。個人ブログなどの広告案内に流されてしまうと、後になってから後悔するといったことも十分に考えられます。
当コラムでクリニックとエステサロンの違いを整理していただき、後悔のないご選択につなげてください。
クリニックとメンズエステの相違点早見表
クリニックとエステサロンは表面的に似通った横文字ですが、その中身は全く異なっています。クリニックは医療機関であり、「信頼に足るだけの医療行為(確かな脱毛効果)」を提供しています。一方、エステサロンは美容に関するサービスを利潤追求という枠組みの中で提供しています。 両者の違いをポイントにして表にお示しします。まずはこちらで全体像を捉えてください。
クリニック(医療機関) | エステサロン | |
---|---|---|
主要な脱毛法 | レーザー脱毛 | フラッシュ脱毛(=光脱毛・IPL脱毛) |
脱毛メカニズム | レーザー光がメラニン色素のみに反応して効率よく毛根組織を破壊 | 複合的な光が皮膚組織の活性化を促し、副次効果でムダ毛の離脱を誘発 |
脱毛効果 | 永久脱毛…脱毛効果が持続 (医療行為による脱毛施術) | 減毛処置…一時的な毛の離脱→再生 (毛根組織の破壊は法的に禁止) |
施術期間 | 1年~2年が目安 (目標となる脱毛効果を得て完了) | 1年~2年が目安 (目標となる脱毛効果を得て完了) |
施術担当者 | 医療従事者 (医師/看護師) | エステティシャン |
施術費用 | 施術単体…高い (トータルコスト…結局は安くつく) | 施術単体…安い (トータルコスト…結局は高くつく) |
痛み | 効果に比例して痛い(高出力) | ほとんど痛みがない(低出力) |
通いやすさ | 強引な勧誘もなく安心 | ほとんどの場合、勧誘が前提 |
予約状況 | 混雑時期があっても必ず解消 (確かな脱毛効果で患者さま需要を消化) | 混雑さが解消される術がない (脱毛効果が低く顧客需要が消化されない) |
各相違点の解説
上述の各相違点について、もう少しわかりやすく解説いたします。気になる項目がございましたらこちらをご確認いただき、関連のあるコラム記事(リンク)で詳細をお確かめください。
脱毛方法の違い
医療機関(クリニック)で行なわれている主要な脱毛施術は、医療用のレーザー脱毛器を用いたものです。当院の場合には厚生労働省より薬事認可がおりている「ジェントル・レーズ・プロ(ロングパルス・アレキサンドライトレーザー)」という機器を採用しています。エステサロンの脱毛法は、フラッシュ脱毛(=光脱毛・IPL脱毛)と呼ばれ、インテンス・パルス・ライトと呼ばれるIPL脱毛器が使用されています。
脱毛メカニズムの違い
クリニックの脱毛施術もエステサロンの脱毛施術も、脱毛のメカニズム自体は同様です。端的に言うと、ムダ毛に含まれるメラニン色素に熱エネルギーを浸透させて脱毛効果を狙うものです。ただし、メラニン色素への反応具合に関しては両者に決定的な違いがあります。
特定のものだけに反応するのがレーザーの性質
医療脱毛で使用されるレーザー光は、メラニン色素にのみ反応するといった波長を帯びた「作用が限定された光の集まり」です。このため、他の皮膚組織を傷つけることなく毛根組織のみに効果的にダメージを与えることが可能です。
皮膚組織の活性化作用があるのがインテンス・パルス・ライト
IPL脱毛器で照射される光には、レーザー脱毛器のレーザー光のような単一の性質はありません。複合的な光であるインテンス・パルス・ライトは、皮膚組織に熱刺激を与え、ターンオーバー機能が活性化されることで「シミ」や「くすみ」などの改善が期待できるものです。 施術過程において「一定程度の脱毛効果」があることが確認され、これが脱毛器として使われ始めたきっかけとなりました。現在では脱毛器として登場したようなニュアンスで紹介されていますが、脱毛作用自体は皮膚組織の活性化に伴う「副次的な作用」に過ぎず、その効果を主張できるだけの決定的なパワーは備わっていません。「毛の離脱はあくまでも副産物」というのが正しい認識です。
脱毛効果の違い
医療機関でのレーザー脱毛施術では「持続する脱毛効果」が得られます。アメリカ電気脱毛協会は、「永久脱毛」を次のように定義付けています。
“脱毛施術が終了して1ヶ月経過した時点でのムダ毛の再生率が20%以下であること”
レーザー脱毛施術では、これに相当するだけの「持続効果」が期待できます。 一方のエステ脱毛では、このような「持続効果」のある施術が法的に規制されています。毛根組織を破壊、もしくは機能停止に追い込むのは完全な医療行為であるため、これを行なってしまっては医師法に違反し即営業停止になってしまうのです。
このため、エステ脱毛が提供できるのは初めから「一時的な減毛処置」に限られています。
施術期間の違い
医療脱毛(レーザー脱毛)での施術期間は、一般的に1年~2年程度です。これは、脱毛効果を感じるまでにこれだけの期間が必要になるという意味ではなく、「適度な清潔感」や「ツルツルの無毛状態」など、各患者さまによって異なる目標地点に辿り着くまでに想定される時間です。 都度「一定の無毛期間」が得られ、着実にゴールに向かっているというプロセスを辿りますので、実際にはそれほど長い期間を感じないはずです。
エステ脱毛は通うのを止めるまで続きます…
エステ脱毛の脱毛施術には、終わりというゴールが設けられていません。そこに通う人が通うのを止めるまで継続します。これはいつまでたっても毛量変化が期待できないためです。「弱い脱毛力は回数でカバーできる」ような表現をよく見受けますが、これは脱毛メカニズム上全く根拠のないものですのでご注意ください。
参照)ツルツル男子への道のり】男性脱毛に必要な期間と回数目安
施術担当者の違い
クリニックは医療機関ですので施術を担当するのは医師か看護師です。信頼性を担保できるだけの環境を整えて施術を実施し、何かあった場合にはその場で医学的な応急処置を施します。安全性が確保された環境下で施術をお受けいただけますのでご安心いただけます。
エステティシャンは応急処置ができません
エステサロンの施術担当者は、機器取り扱い研修を終えたエステティシャンです。法的な出力規制があるとは言え、設定を誤れば容易に皮膚トラブルを生じ得るものを取り扱っています。何かあった場合には医学的な処置は施せず、外部の医療機関にお願いする以外の手はありません。
「プロのエステティシャン」という言葉のプロ性は、安全性とは直接つながらない「生業(なりわい)」という意味に過ぎませんので、自分のお肌を任せる相手を慎重に検討する必要があります。
施術費用の違い
一般的にエステ脱毛は安く、医療脱毛(クリニックの施術)は高いと評価されています。単体施術で見た場合この認識は正しいのですが、総合的にかかる費用で捉えなおした場合、通常この概念は逆転します。 これはエステ脱毛の施術に「終わりがないこと」と関係があります。
延々と細かく出費することで最終的に高くついてしまうのです。「全て含めてどちらが高くつくか?」は、いつエステ脱毛に通うのを止めるか次第です。どちらが安いのかではなく、効果がないものにお金を支払うことはムダになりますので、信頼できる医療脱毛を当初よりご選択ください。
クリニックの施術料金は、脱毛効果と安全性を担保したもの
クリニックの施術費用が割高になってしまう理由は、導入している最新鋭の医療用レーザー脱毛器や、医療従事者に支払うための費用コストなどが生じるためです。脱毛効果と安全性を適切に整えるための料金設定となっていますので、何卒ご理解ください。
痛みの違い
クリニックのレーザー脱毛施術は、従来の絶縁針脱毛(ぜつえんしんだつもう)と比較して「痛み」が大幅に緩和されています。それでも「痛くない施術」とまでは言えません。これはヒゲを中心として男性のムダ毛が太く強いものであるためです。
毛根が皮膚の奥深くに位置していることが多く、レーザー光の熱が浸透する際にどうしても一定程度「痛み」が伴います。
冷却ガスや表面麻酔で痛みをコントロールするのが医療脱毛
医療脱毛では、冷却ガスの噴射機能や表面麻酔などを駆使して「我慢できるレベルの痛み」に抑え込むという方法で施術をコントロールしています。痛いから避けるというよりは、「痛い=脱毛効果」だとお考えいただき、前向きに施術をご検討いただけますと幸いです。
「優しい光」に意味があるのでしょうか?
エステ脱毛の光は文字通り「優しい光」となっており、強い痛みを感じることはほとんどございません。しっかりと毛根組織にダメージが浸透しないぶん、痛みが弱く抑えられています。「何のための脱毛施術なのか?」この点にターゲットを合わせていれば、施術の「痛み」とどう向き合うべきなのかはっきりするのではないでしょうか。
通いやすさの違い
医療機関では信頼性をベースに各患者さまとお付き合いしていますので、「こちら都合の脱毛施術」や「強引な勧誘」などはございません。施術上のリスクについても事前にしっかりと案内した上でご判断いただくという「インフォームドコンセント」という医療モラルを重視しています。特に当院の場合「無料カウンセリング」もご用意しておりますので、当初のご不安点や疑問点をうまく払拭できるようになっています。
エステサロンの勧誘にはご注意を!
既に通われたことのある方はご存知だと思いますが、ほとんどのエステサロンでは関連化粧品などの勧誘が行なわれます。エステ脱毛では「お値打ち脱毛施術」を呼び水のように使い、呼び込んでから勧誘することで営業利益を確保しようという目論見がありますので、断ることが苦手な場合は毎回大きなストレスを感じてしまいます。安い脱毛施術であっても別のところでお金を落としてしまっては何の意味もありませんので、自分の意思を伝えることが苦手な場合は特にご注意ください。
予約状況の違い
医療機関とエステサロンの予約に関する決定的な違いは、「顧客需要の消化率の違い」に集約できます。医療機関の場合には患者さまということになりますが、しっかりと各患者さまを脱毛施術のゴールまでお連れし、また新しい患者さまを迎え入れるという「健全な循環」がございます。
エステの予約の取り合いにはご注意を!
エステ脱毛には施術上の終わりがございません。いつまで経っても顧客需要が消化されず、どんどん顧客が溢れかえっていきます。表面的な安さも加わりますので、「予約の取り合い」のような状況も珍しくありません。 医療機関でも予約の込み合う季節はございますが、患者さま需要は必ず満たされ一次的な混雑さは解消されます。
また施術のご契約をいただく前の「無料カウンセリング」では、今お始めいただいた場合の混雑さの目安をご案内しています。「ご契約を決めたのに予約が取れなかった」といったトラブルは生じないように配慮しておりますのでどうぞご安心ください。
安心できる脱毛施術は医療機関(クリニック)で♪
丁寧に情報を整理していただきますと、男性患者さまが脱毛施術を受けるべき場所というのは自ずと決まってきます。毛根が太いムダ毛に対して確かな脱毛効果を届けられるのは医療機関のみですので、「表面的な安さ」に惑わされず、当院でのレーザー脱毛施術をご検討ください。